核融合発電は実現するのだろうか?

核融合(フュージョンエネルギー)への注目が高まっている。朝日新聞で論説委員を務めていた1997年から2004年にかけて、私は幾度となくこの技術について思い悩んだ。「実現できれば素晴らしい。だが、実現への見通しが立たない」技術だったからだ。昨今のブームは、これを実現させようという会社が世界中で誕生したことで引き起こされた。確かに局面は変わった。民間が前面に出てきた。で、果たして実現するのだろうか?
高橋真理子 2026.03.23
読者限定

実現時期はいつも「30年後」だった

核融合という言葉がニュースにしばしば登場するようになったころ、私の気持ちは「キョトン?」だった。そんなに簡単に発電できるわけがない、と思っていたからだ。

朝日新聞に入ったのが1979年で、1982年に岐阜支局から東京本社科学部に異動した。この年に実施された科学技術予測調査では、核融合発電の実現時期を「2010年ごろ」と予測していた。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、3247文字あります。

すでに登録された方はこちら

読者限定
香月泰男美術館(山口県長門市)を訪れて立花隆さんを偲ぶ
読者限定
名物教授が遺伝研所長となって取り組む「ゲノム生成AI」―ゲノムを創り出...
読者限定
基礎研究を応援するクラウドファンディングに注目
読者限定
「ヒトはなぜしっぽがないのか」に憑かれた研究者
誰でも
JASTJ高校生作文コンクール入賞者、3人3様の「科学との向き合い方」...
読者限定
「認知症の高齢者が減っている」というデータに驚いた
読者限定
旧姓「併記」は誰も望んでいない―拙速な法制化はしないでください!
読者限定
パスポートの旧姓併記は「呪い」としか思えない―科学ジャーナリスト世界会...