リチウムイオン電池は何でこんなに発火するようになった?―電池研究トップランナーの説明に納得した
モバイルバッテリーの発火事故が頻発している。消費者庁の調べでは、8割以上がリチウムイオン電池だ。この電池の発明者の一人、吉野彰さんは2019年にノーベル化学賞を受けた。「発火しやすいリチウムを安全に使えるように苦労した」と吉野さんは語り、私もそう記事を書いてきた。最近の発火事故報道の多さに、「何だ、やっぱり危険なものだったんだ」といささかがっかりしていたら、理由は思いがけないところにあった。
高橋真理子
2026.08.17
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「ある条件で、安く製造されたものが危ない」
説明してくれたのは、次世代の電池として注目されるナトリウムイオン電池の研究で世界のトップを走る東京理科大学の駒場慎一教授だ。駒場さんは、リチウムイオン電池の研究を「さんざんやって」から、ナトリウムイオン電池や、さらにはカリウムイオン電池といった次世代型とよばれる電池の研究を続けている。

駒場慎一・東京理科大教授。研究室には愛用のトランペットが置いてあり(写真右)、夜になると吹いているという。