研究者がつくった14分動画が「総理大臣賞」に――科学技術映像祭で国立環境研究所が快挙!
1960(昭和35)年から続く科学技術映像祭で、内閣総理大臣賞に国立環境研究所が企画・製作した「イトウはどうして絶滅危惧種となったのか?」が選ばれた。所員3人だけで作り上げた14分の動画。「去年、定年後再雇用となって、だいぶ自由時間が増えた」研究者が、30年の研究成果を美しい映像とともにわかりやすく解説したチャレンジが最高賞を引き寄せた。「研究者による情報発信」として今後のモデルとなる快挙である。
高橋真理子
2026.08.27
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この映像祭は、応募された作品から内閣総理大臣賞や文部科学大臣賞、優秀賞などを選ぶ。今年で第67回を数え、私は審査委員の一人として関わっている。映像を観たうえでほかの委員と交わす議論はときに白熱し、スリリングな展開をたどることも多い。しかし、審査が終わると「今年もいい作品が選ばれた」と満足感に浸るのが常である。
カメラマンも国立環境研究所員、3人で作り上げた見事な作品
今年の特徴は、なんと言っても総理大臣賞に研究者がつくった作品が選ばれたことだ。これまではテレビ局や映像プロダクションといった「手練れのプロ」が作った作品が圧倒的に多かった。それらは見応えのある作品ばかりだったが、今回の受賞作「イトウはどうして絶滅危惧種となったのか?」も14分という短編ながら完成度が高く、観た人に「自分で考える」ことを促す見事な作品だった。